過去良品を振り返るシリーズ。2026年後半はニューレジェンズ展開によりビーストウォーズⅡが熱くなる予感…ということで、今回は目玉商品のひとつ合体戦士トリプルダクスを見ていきます。
| BEAST WARS Ⅱ |
| TAKARATOMY / HASBRO |
| TRIPLEDACUS |
| 1998 |

無印「ビーストウォーズ」の大ヒットを受け、急ごしらえで準備された続編「ビーストウォーズⅡ」。その時点で国内未導入だったビーストトイを様々な工夫を凝らしてローカライズしていったわけですが、このジョイントロンは中盤の重点商品だったでしょう。海外版で言うところの初代ビーストウォーズ展開では屈指の複雑さと難易度を誇る敷居の高いアイテムですが、その完成度もまたTF史上に名を刻む逸品となっております。
C-23DJ(DJ)



【ロボットモード】宇宙船の不時着でガイアに降り立ったジョイントロンの一員。3人ともにラテン系のノリのトラブルメーカーで、冷静に見ると狂気すら感じるキャラクター付けをされていました。
トイは海外版シケイダコン(シカダコン?)のローカライズ。無印ビーストウォーズだと虫系はプレダコン(デストロン)ですが、それを日本では正義側に配置しました。ボテっとしたボディからスラリと手足が伸びる異形体型はヴィラン側ならではのデザインかもしれません。リアルな半透明の羽も美しい。




【ビーストモード】セミに変形。不意に見るとギョッとするほどのリアルな造形です。日本だと夏の風物詩のセミも、北米だと騒音の対象だとよく言われますが実際はどうなんでしょうね。口は前後に動きます。


羽を広げて飛んでいる様子を再現可能(これもまたリアル)。さらに羽に仕込まれている剣を展開すればアタックモードになります。

その剣はもちろんロボットモードで手に持たせられます。名付けて七年剣!クリア成形の上に先端が細いので、破損しやすいことで有名です。


ワテと勝負だミー!!
C-24モーターアーム(MOTORARM)




【ロボットモード】ジョイントロンのパワーファイター。珍しい「力士」という役職や、2007年のテレもちゃ版にて最後の切り札として突撃する姿などがよくネタにされます。
海外版ラムホーンのローカライズで、ジョイントロンの変形難易度を爆上げしている張本人。というかもう考えた人の頭がおかしいんじゃないかというくらいのエキセントリックな構造をしているんですよね。
その合体機構の反動でロボットモードはガワを背負っただけの比較的シンプルな構造。頭部は左右に動かせませんが、口の開閉はできます。




【ビーストモード】カブトムシに変形。もうシンプルに日本のカブトムシなので、モチーフ選定にはタカラの意向が強く反映されている可能性があります(セミ・カブトムシ・ザリガニ(ロブスター)の並びがそもそも日本人の発想だよね?)。フォルムはこれまたかなりリアルで、ツヤツヤの成形色も相まって普通に出来の良いカブトムシ玩具。惜しいのは羽が開かないことですね。

背中を開けてクローを取り出せばアタックモード。この背中を開けるところが信じられないくらい硬くて(パーツ同士がピッタリ収まっているため)、毎回ぶっ壊れるんじゃないかという気持ちでオリャー!バキッ!!と開けてます。そしてたぶんこの事実を知らないと、びくともせずに詰みますw

クローの名はウッチャリクロー。ロボットモードでは取り外して手に持たせることも可能です。


もともとプレダコンなので顔が怖い。日本でも最近はカブトムシを怖がる子も増えてきた感がありますが、虫を愛でる習慣の無い国だとやっぱり悪役がしっくりくるんだろうなぁ。
C-25ギムレット(GIMLET)



【ロボットモード】ジョイントロンの中でも最もクレイジーなヤツで、「アミーゴ!」「ムチャス!」「テキーラ!」などをひたすら繰り返します。
トイは海外版シークランプのローカライズ。「ロブスターロボ」をストレートに体現したようなデザインが素晴らしく、黙っていればめちゃくちゃ強キャラ感ありますよね。



【ビーストモード】ロブスターに変形。海外版では紫系の配色だったのを真っ赤に変更。アメリカザリガニを意識したんじゃないのかなぁ。ツヤがありつつデコボコした表面処理にリアリティを感じますね。


ハサミの開閉をはじめ腕はある程度自由に動かせます。さらにハサミの中のブレードを取り出せばアタックモードに。


ロボットモードでもメイン武器はもちろんハサミ。クロー展開も可能です。

またこちらはロブスターのシッポのところに収納されているミサイルランチャー。ギムレット単体では使用しませんが、一応手に挟んで雰囲気だけは味わえます。
X-3トリプルダクス(TRIPLEDACUS)


ジョイントロンそろい踏み!もともとプレダコンのモンスター連中を、正義側にしてしかも陽気なキャラ付けをするというまあまあ狂った企画w


よーし!合体だ!!



【合体モード】まずは3体を合体スタンバイ状態に。対となるマグナボス以上に複雑な構成をしています。特にモーターアーム!一体のロボが左右の腕に変形して、しかもつながってるんですよ(つまり完全変形)!?そんなのある!?

というわけでまずはDJとモーターアームを用意しまして…


DJのボディにモーターアームのアーム部分をはめ込みます。ここがカッチリとはまって感動もの。

そのカタマリをギムレットに乗せて…


合体!お腹のジョイントは心許ない感じなのですが、背中のジョイントをはめることでちゃんとガッチリ固定されます。すげー!

三位一体!!合体巨人トリプルダクス!!


【ロボットモード】というわけでトリプルダクス完成!どうですかこの合体戦士ならではのごちゃごちゃした頭が混乱するくらいの複雑な線の折り重なりと、そこからくる妙なまとまりと説得力!スポーンブームから始まった空前のグチャグチャグロディテール時代ならではの方向性で、勝手ながら当時のデザイナーの渾身の一作と評するべき完成度ではないでしょうか。とにかくこれが完成して手に取ったときの満足感は近年のアイテムとは全く異なる種類のものなんですよね。そしてもうひとつ、このとんでもない完成度の玩具をもとに、アニメで変なギャグキャラにしちゃうという判断にも別の意味で称賛を送りたいw

【アップ】顔はコワモテで完全に悪人です。海外版設定ではプレダコン最強の戦士というものでしたから当然ですね。ちなみに海外版の綴りは”TRIPREDACUS”。日本版と区別してトライプレダカスとかトライプレダクスなどと表記されますが、これプレダコン(PREDACON)とかかってるんですね。

手足、首が動きますが、腕可動はクセがあります。腰回転は無し。ライバルのマグナボスと比べガワの干渉はほとんどありません。ただ、両手のデザインがフワフワしてるので形を整える必要があります。


そのフワフワした両手は、物をつかんだりするのは得意。

また足はギムレットのハサミなので、ここも凶器になりますね。

そしてメイン武器は3体の武器を合体させて作るトリプルブラスター!!


先端の七年剣をミサイルとして飛ばせるほか、合体剣としても使用可能。

持たせ方が独特で取り回しは意外と難しいのですが、カッコいいからヨシ!あと七年剣の折れやすさもあって、プレミア感もプラスです!

ジェネ系ライオコンボイと。実はそんなに変わらない大きさ。トリプルダクスが積み重なるタイプじゃなくて組み合わせるタイプの合体だからというのもあるでしょう。

海外版だとライバル同士だったマグナボス&トリプルダクス。絶好調だった時代に誕生したマスターピースたちです。

我ら正義のサイバトロン!!

アップデート済みのゴッドネプチューンを含んだセカンド合体戦争!マグナボスとトリプルダクスは、やっぱりクラファンなどで正統派リメイクを期待したいところですね。

ビーストウォーズⅡトリプルダクスでした。
ノリに乗ってる時代だからこそ実現できた企画であろう生のムシ3体合体ロボ。記事中も述べたようにとにもかくにも変態性すら感じられるプロダクトデザインの完成度が半端ではなく、間違いなくトランスフォーマー史上指折りの傑作と言っても過言ではないでしょう。
その分難易度は高めでアニメの作風とは真逆のクセモノですが、このあたりは「生理的な気持ちよさ」も追求する近年の作風と比べてみると面白いかもしれません。もっとも、この後のネオ期→カーロボ期で難易度はぐんぐん上がってくんですけどね。
そして今後もしリメイクするとしたら、ガルバトロンみたいに基本構造はそのままに遊びやすさと可動を加える感じが理想かな?
というわけでみなさまからのレビューやご感想なんかもお待ちしてまーす。


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