過去良品を振り返るシリーズ・ゴリラ強化月間。今回はオプティマスプライマル以前のゴリラTFといえばこのお方、『ザ☆ヘッドマスターズ』のエイプフェイスです。シージで待望のリメイクとなりました。相方でやはりアースライズでリメイクされたスナップドラゴンと併せてお楽しみください。
TRANSFORMERS SIEGE – HASBRO
ハズブロのトランスフォーマーメインラインである「ジェネレーションズ」の、2019年から始まったサブタイトル。ここから3シリーズをまとめて大きく”WAR FOR CYBERTRON TRILOGY”と銘打ち、その第1弾としてスタートした。NETFLIXオリジナルアニメーションと連動した商品展開が図られ、今作ではサイバトロン星での戦いと脱出が描かれた。トイライン全体のギミックは激しい戦いを意識したダメージ塗装、ウェポナイザーやバトルマスターなど5ミリジョイントを活用した武器換装、ディスプレイを装飾するエフェクトパーツなど。
・販売 | 2020年 |
・英名 | Transformers Siege Apeface / Earthrise Snapdragon |
シージSG-46 エイプフェイス (APEFACE)
【ヘッドマスター】ヘッドマスター(タイタンマスター)から。国内では特にアナウンスされていないと思いますが名前は「スパズマ」です。タイタンズリターン期のヘドマスと異なる点として、ロボ頭が脚部の裏に付いていることがあげられます。これは、トリプルチェンジャーとして2種類の頭部に対応しなければならないため。難しそうなお題をちゃんと解決しているのがさすがですね。
というわけで早速ロボット頭部にトランスフォーム!
ヘッド…オン!!
【ロボットモード】G1『ザ・リバース』または国内で言うところの『ザ☆ヘッドマスターズ』期のディセプティコン(デストロン)のキャラクター。ヘッドマスター兼トリプルチェンジャーであるホラーコン(ホラートロン)の1人です。このカテゴリはディセプティコン側にしかおらず、いわばヘッドマスター達の上位的な存在として、アニメでも圧倒的な力を見せつけていました。
本格的なリメイクは今回が初。いかにもオモチャ然としていたG1アイテム(TFW ikiより)から、見事にマッシブなヒューマノイドロボットに脱皮できております。
【アップ】ヘッドマスター仕様のボイジャークラスなのでバランス的に頭部が小さくなってしまっていますが、造形やデザインは良いのではないでしょうか。
なおぱっと見一番気になるのはボディの白に使われているプラスチックの素材。透明感のあるパールのようなプラが使われているのですが、とても安っぽく見えるのが気になります。ただこれはパーツ構成上壊れやすい部分があるため、強度のある素材ということで選ばれたようです。
【可動】腰回転が無いという欠点が。構造的に仕込めなくもないと思うんですが、コストの問題でしょうか。
【付属品】アクセサリは2つ。「SAソニックブームブラスター」と、「EMエレクトロシールド」です。シールドの方は、ひとまず肩に接続。
ブラスターはもちろんファイヤーエフェクトに対応。
わかりずらいかもですが、シールドを上腕に付けるとこんな感じ。
バシュゥゥゥゥゥゥ!!
なんとなくシールドアタックみたいに…
さてヘッドマスターを取り外して、裏返してみます。何やら謎の物体が出来上がりましたが…
ヘッド…オン!!
【ビーストモード】ゴリラに変形!ホラーコンはロボ・動物・ビークルの3形態を持つトリプルチェンジャー。ゴリラというモチーフは力強くて大きさも連想できる良モチーフだと思います。
今回のリメイクでは、背面に皺寄せはきちゃってますがスタイルはゴリラらしさが良く出ていて、後述のビークルモードよりはこちらのモードが優先されているように見受けられます。
長い腕がそれなりによく動くので、表情付けに役立ちます。
ドラミングポーズ。
ドラミング対決!!
背中のウィングを広げれば、空飛ぶゴリラだ!!(TFではわりかし普通w)
【ビークルモード】最後のモードはジェット機。なんとかジェット機に見えますが、今回の3形態では一番皺寄せがきており、かなり不恰好になってしまってます。ボディの四角さがどうにも隠せていないという感じ。
ブラスターは機首の下に接続。個体差かもしれませんが少しユルいです。
コクピットは機首ではなく、機体後方シールドの下に隠れています。シールドを外して搭乗させます。
ボディにはヘッドマスターを立たせるピンもちゃんとあります。これはタイタンズリターン期のギミック。シリーズをまたいで必要な時にギミックを引き継いでくれるのはとても嬉しい!ひと昔前だと考えられなかったことですよね。
【変形】トリプルチェンジの苦労の跡を感じる変形。それぞれのモードで全く使わないパーツをどこに隠すのかが問題になってくると思うんですが、いまいち隠しきれず丸出しになっているパターンが多し。さらにパーツの定位置があやふやだったり固定が甘かったりで、全体的に煮詰まってない印象があります。
本格的なリメイクは今回が初と説明しましたが、実はタイタンズリターン期にミニビークルとヘッドマスターのみという変則リメイクはされておりました。右下にいるのがそのTR版。さらに真ん中で肩に乗ってるのは国内にヘッドマスターだけ導入された時のレジェンズ版です。
エイプフェイスに関してはこれで終わり?という不安があったので、比較的早く再リメイクがあって本当に良かったです。
ビークルでも。TRのミニビークルがよくできていて、ゴリラもビークルもこのサイズでよく再現されているんですよねー。
ついでなのでミニビークル武器モードでも。当然ながら親和性は高いです。
頭部入れ替え。左はTR版、右はレジェンズ版です。どちらもトリプルチェンジは想定していないので若干大きいのと、デザインもリファインされてますね。同じ規格で遊べるのは楽しい!
「おいどけろ!そこは俺の席だ!」
「何しやがる!」
シージエイプフェイスでした。型としては悪いところも目につくアイテムですが、貴重なリメイクアイテムというだけで許せてしまったり。ヘッドマスター揃えるなら必須ですからね。
アースライズER EX-10 スナップドラゴン (SNAPDRAGON)
【ヘッドマスター】続いてアースライズのボイジャークラススナップドラゴンの紹介です。ホラーコンのもう1人が、エイプフェイスからさらにシリーズをまたいで補完されました。アースライズではスコルポノック(メガザラック)も商品化されて、なんと晴れてタイタンズリターンから始まった(87年の)ヘッドマスター戦士リメイクがコンプリートするという夢のような状況が実現したわけです。ハズブロさんアリガトー!
さてこちらのヘッドマスターはやはり国内では知る術もありませんでしたが、「クランク」という個体名があるようです。エイプフェイスのときと違ってロボ顔は普通に背中に背負っていますが、これはスナップドラゴンの合体方法に関係があります。
それではさっそくトランスフォーム!からのヘッドオン!!
【ロボットモード】アニメ『ザ☆』ではデストロンヘッドマスターのエリート組のような描かれ方をしていたホラートロン。何年か前に見たんですが、なんか「強いやつら」以外にあんまり印象ないんだよなぁ…。ウィアードウルフたちと仲が悪かったのは覚えてます。(G1ビンテージはこんな感じ(TFWikiより))。
そんなスナップドラゴンといえば頭部と肩でトゲトゲしたシャープなシルエットをしているのが特徴ですね。そしてロボットの体型は標準的。ロボの時点でゴリラっぽいメリハリがあるエイプフェイスとはその辺が異なります。
【アップ】ヘッドマスターの構造上、エイプフェイスよりは顔の面積を広く取れているでしょうか。イラストだともう少し頭が長いイメージですが、ここは制限があるので仕方がないところ。きっとこれがベストなバランスなんでしょうね。それよりアップだと胸のモールドがすごいですね。
【可動】腰もちゃんと回って、特段大きな欠点も無し。腕に振り袖のようにくっついているウィングパーツをどう解釈するかで動かし方が変わるかもしれません。
【付属品】ブラスターが2丁付属。アースライズ商品の武器には、中2設定のような名前は付いていませんw。
ファイヤーエフェクトにももちろん対応。ロングレンジな銃なので中距離射撃タイプなのかもしれません。
【ビークルモード】スナップドラゴンはビークルからいきましょう。エイプフェイスと同じくSFジェット機に変形。ただしそのシェイプはかなり異なり、細長くてスピード型のようなスタイルです。G1ビンテージ版を非常に良く再現しつつもリファインされており、クリアパーツの使い方も上手。要するにとても良くできたビークルモードです。
武器は主翼の下にジョイント。また見えずらいかもしれませんが、機首の下には出し入れ可能なランディングギアも有り。
コクピットはちゃんとコクピットに見えるところにあります。カバーは左右に開きます。
【ビーストモード】最後にビーストモード。ティラノサウルス系の2足恐竜に変形。昔のシッポ引きずりスタイルです。機首がシッポになったりジェットエンジン部が脚になったり、なかなか技アリなパーツ配置をしています。
なおよく見ると上半身は細いのに下半身からシッポにかけて肥大化しているというアンバランスな体型なのですが、全体の難易度を考えるとここの妥協点がかなり大きい仕事をしているんじゃないかと思われます。
2丁のライフルは背中にセット。なんかゾイドっぽい?
短い手はほとんどお飾りですが、脚部はもちろん自由に可動。口も開閉できます。
最新学説風にもできましたw
突撃だー!!
これはますますゾイドw
ヘッドマスターの秘密。実は恐竜頭部にはヘッドマスターが合体しているのですが、ヘドマスの脚が恐竜の下アゴを構成しているという面白構造になっています。まあこのアイデアはタイタンズリターンの時のミニ恐竜にも使われていたんですけどね。
ちなみに目もヘドマスをセットして初めて色が付くという小ワザが。
【変形】最後に変形について。これだけ大きなシルエットの変化があるトリプルチェンジャーのわりには、変形工程は驚くほど少なくまとまっています。ちなみにしわ寄せを感じるのはビースト時の体型バランスくらい。G1の時点である程度完成されたパーツ配置だったんでしょうね。
アースライズスナップドラゴンでした。エイプフェイスのフィードバックがあったのか無かったのかはわかりませんが、とにかく完成度が圧倒的に上がっていて特に文句はありません。どちらかと言われれば断然こちらがオススメです!
まとめ
ホラーコン(ホラートロン)そろい踏み!シリーズを跨いでも同じ仕様でそろえてくれるようになってから、リメイクを待つ時のワクワク感が増したような気がします。いつかアイツもリメイクされるから楽しみに待ってよう!みたいな。
ビークルでも。やはりエイプフェイスはかなり苦しいスタイリングになっちゃってるんですが、その不満を吹き飛ばすスナップドラゴンの出来!
ビーストモードでの戦い!ゴリラと恐竜って奇しくもビーストウォーズの両軍リーダーと同じモチーフなんですが、元をたどればキングコングなんですよね。わりかし王道な組み合わせということで。
「オイ!自分の足で歩け!!」
「オイラの足短いからさァ」
頭部入れ替え。あんまり違和感ありませんね。あらためて見てみるとこの2体って白黒紫のベースカラーが同じで、それぞれマゼンタとシアンの差し色があるんですね。
シージエイプフェイス&アースライズスナップドラゴンでした。さすがにヘッドマスター×トリプルチェンジャー×2ということですごいボリュームになりました。ホラーコンを2体並べられるというだけでも夢のような話なので、是非とも体験してみてください。ちなみにタイタンズリターンから続いたヘッドマスターリメイクも次々と進み、あとはマスターフォース期のJr.たちだけとなりましたね(これがなかなか進まないんですが)。次の目標はそれだー!というわけで皆様からの感想やレビューもお待ちしておりまーす。
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