マスターズオブユニバース・オリジンズ:ヒーマンのディープな世界。今回は数あるヒーマン&スケルターのバリエーションの中から、WAVE9の「200x」バージョンを紹介します。200xとはなんぞや?そこも含めて僕なりに解説してみますので、お楽しみください。
MASTERS OF THE UNIVERSE ORIGINS- MATTEL
米マテル社が2020年から展開している、かつての大ヒットフィギュア・マスターズオブユニバース(MOTU)の本格リブートシリーズ。初代オリジナルフィギュアのデザインをほぼ忠実に再現した上で可動箇所を現在の標準的な仕様に変更。キャラクターのバージョン違いなども取り入れた正統アップデートラインと言える。
・販売 | 2022年 |
・英名 | MASTERS OF THE UNIVERSE ORIGINS HE-MAN(200x) / SKELETOR(200x) |
今回紹介するヒーマンとスケルター。主役の2人なだけあって、オリジンズでも何種類もバリエーションがリリースされています。今回は「200x」版と呼ばれているバージョンとなります。
パッケージ中央にデカデカと貼られたこのブルー系のロゴ。これが今回の200xシリーズの証です。
というわけで最初にMOTUの歴史をTVCMと共にざっくり説明していきましょう。
1980年にオリジナルのトイシリーズが発売され、1983年にアニメがスタート。『プリンセスオブパワー』にバトンタッチして1987年まで続きました。現在リリースされている「オリジンズ」というのは、この初代フィギュアシリーズのスタイリングはそのままに、アクションフィギュアとしての可動を仕込んだシリーズなんですね。まさに「あの頃慣れ親しんだオモチャがパワーアップして帰ってきた!」という衝撃的な商品なのです(僕は当時のことは知らないですけど)。
1990-91年にはSF色を強めた続編『ニューアドベンチャーオブヒーマン』が展開。小学校高学年くらいがターゲットだったんでしょうかね。1年で終了ということでそれほどヒットには至らなかったようです。ヒーマンとスケルター以外はほとんどが新キャラで、マイナーなやつばかり。今後のリメイクが待たれます。
200xはTVCM動画が見つからなかったので、Pixel Dan氏の解説動画をどうぞ。
『ニューアドベンチャー』から間が空いて、2002年にリメイク版としてMOTUが再始動。これがいわゆる『200x』版です。ストーリーやキャラクターは初代をディテールアップさせたもので、フィギュアはリアルフィギュアの雄フォーホースメンスタジオが手がけたコレクター向け高密度造形でリリースされました(等身も高めで、8等身くらい?)。この辺はスポーン旋風の後の時代なので、その影響でしょう。フィギュアはそこそこ人気があったようで2年間続き、商品数もかなりのものでした。
今回紹介するオリジンズの200xヒーマン&スケルターは、そんな200xのリアルデザインを初代のフォーマットで再現したいわゆる逆輸入アイテム。TFでいうとレガシーでプライムのキャラがG1風に味付けされたみたいなもの?
ちなみに200xの後はさらにコレクター向けの『クラシックス』というフィギュアシリーズを経て現在の『オリジンズ』や『マスターバース』に至るわけですが、これらの歴史については、いつか当時品フィギュアを入手して、さらに詳しく検証していきたいなぁ。
ヒーマン(200x)(HE-MAN(200x))
【パッケージ】MOTUの主人公ヒーマン。アダム王子がグレイスカルの神秘のパワーを呼び出して変身します。変身先のヒーローがマッチョバーバリアンという日本ではなかなか出てこなそうな発想が魅力です。
【フロント&リア】ご覧くださいこの垢抜けた姿を!ヒーマンと言えば金髪・オカッパ・ゴリマッチョというバタ臭さ全開がおかしくもありカッコ良くもあったのですが、2000年代のリメイクでここまでストレートなイケメンに変貌しました。さすがはフォーホースメンスタジオ。
後で比較しますが、初代ヒーマンの要素をきちんと拾いながら確実にディテールアップ。胸当てもベルトもすっかりカッコよくなってしまいました。
【アップ】髪型が変わるだけでこうも変わりますかね。イカつい表情はそのままなのに、爽やかイケメンになっています。なお僕のヒーマンは口元に塗装ムラがあって、歯抜けに見えちゃってますw
【可動】胴体の素体は同じなので、アクションに関してはシリーズ標準。いつものことですがもう少し可動範囲が広いと最高だったんだけどなぁ。
【付属品】まずは剣。グレイスカルの力を呼び出すマジカルアイテムでもあります。オリジナルヒーマンと比べるととんでもないディテール量で、SF風味もプラス。オリジンズの体形に合わせてややディフォルメされてはいますが、6インチとかに持たせても違和感無いんじゃないかな。
続いてシールド。こちらもリアル感アップ。シルバーの成形色もまぶしいです。
初代ヒーマンは声優の声質もあってちょっとオッサン感がありましたが、200x版は凛々しい青年風に。変身前のアダムも少しヤンチャな性格に変化しています。
もうひとつの武器もこれまたヒーマンらしい大きなアックス。TFのオプティマスプライムもアックス使うし、やっぱりアメリカ人ってパワフルパパみたいなキャラが好きなんでしょうか。
どりゃぁぁぁ!!
ノーマルヒーマンと比較。雰囲気はこんなに違うのに、ひとつひとつの要素はちゃんと同じになっているのが面白いです。
「負ける気がしないなぁ!!」
200xヒーマンでした。初代ヒーマンはアクが強すぎて…という方でも、こちらなら抵抗なく受け入れられるのではないでしょうか。ファンタジーフィギュアとしてもよくできていてなおかつお手軽な商品ですよ。
スケルター(200x)(SKELETOR(200x))
【パッケージ】ヒーマンの永遠のヴィランであるスケルター。元はケルダー(ケルドア?)という人間でしたが、ヒーマンの父ランドールとの戦いで致命傷を負い、悪の力でスケルターとして復活しました。僕個人的には、スケルターは悪いヤツなんだけど必ず失敗する、どこか憎めない愛嬌のあるキャラクターというイメージです。
【フロント&リア】ヒーマンと同じく子供向けデザインから一皮むけたスタイリッシュな姿に変貌しています。一部は初代版と同じパーツが使われていたりするんですが、カラーリングがシブくなっていて気づかないですね。
【アップ】初代スケルターはちょっと間の抜けた表情が面白かったんですが、こちらはグッとリアルな頭蓋骨に近づいたデザイン。それでも若干コミカルさが残ってますかね。
【可動】アクションに関してはヒーマンと全く同じ。オリジンズはとにかく脚がもう少し上がってくれればなぁ。
【付属品】ヒーマンと同じく、これまたディテールがスゴイことになっている悪魔的な剣。初代ではヒーマンの剣とスケルターの剣が半分ずつになっていて、組み合わせると1本のパワーソードになるというギミックがありましたが、200x版は無し。なんか持ち手が2つにわかれているのが面白いですね。
ぶったぎってやる~!!
2つ目の付属品はハボックの杖。スケルターおなじみの武器です。こちらも渋いカラーでカッコいいんですが、実は色が違うだけで、初代版と造形はまったく同じだったりします。
悪の炎で焼き尽くす!!
初代版と比較。頭部造形の違いとカラーリング変更が大きいですね。グッと大人向けになった感じ。なお胸アーマーが何気に塗装の違いだけなのがおわかりいただけるかと思います。
「悪いことだーい好き!!」
スケルター(200x)でした。ヒーマンと同様、ノーマル版のアクが苦手な方にもお勧めできる良造形です。もちろん2つ並べてもOKですけどねw
まとめ&おまけ
2000年代になっても因縁の対決は続いていた!!
「これでもくらえヒーマーン!!」
と見せかけて裏をかくスケルター!
「ヒッヒッヒ!今日こそワシの勝ちだ!」
「こんのぉ…」「えっ…?」
「せいやァァァァ!!」
「ズルしたって無駄だよスケルター!」
「キュウ…」
MOTUオリジンズから200x版ヒーマン&スケルターでした。ちょっとアダルトな雰囲気になった主役2人。普通にかっこいいフィギュアなので、ここからのMOTUというのも悪くないと思いますよ。というわけで皆様からのご感想やレビューなんかもお待ちしておりまーす。
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