今回は近年のトランスフォーマー展開の中でも謎が謎を呼ぶゲリラ販売シリーズ「バズワージーバンブルビー」から、「クリーチャーズ・コライド」を紹介します。昨年の「ワールド・コライド」に続く4体パック。既存商品の色変えアイテムがメインのセットなのですが、他では手に入らないメイン格のキャラがさらっと含まれていてあなどれない商品です。ワールド~の時は様子を見ていたら入手が難しくなってきてヒヤヒヤしたので、今回はさっさと海外版を買ってしまいました。4体分レビューなので長くなりますが、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
TRANSFORMERS LEGACY – HASBRO
ハズブロのトランスフォーマーメインラインである「ジェネレーションズ」の、2022年のサブタイトル。前年まではある程度の一貫性のあるストーリーに沿って商品がリリースされていたが、レガシーでは「様々な世界を横断してキャラクターたちが集結する」という以前のコンセプトに回帰。ただ、例えばTFプライム世界のキャラクターがG1世界のデザインにリメイクされていたりという新たな展開も見られる。
・販売日 | 2022年 |
セット概要
パッケージ。「バスワージーバンブルビー」であり「レガシー」であるという、毎回こんな調子なのですがとにかくわけがわかりませんw。表面のサイケデリックなイラストはレガシーのフォーマットに合わせたものでなかなか見ごたえがあります。なおセット内容はゴールドバグ、ランサック、スカイワスプ、プレダコンスコルポノックの4体。オートボット1体にディセプティコン3体という絶体絶命セットです。また「ゴールドバグ」は「コガネムシ」という意味なので、意図したものかどうかはわかりませんが4体ともムシに関連しているという特徴があります。
去年の「ワールドコライド」のときもネガティブな話題になったパッケージ上部の穴。ネット上では輸送中に中身が飛び出てしまうのではとか、意図的に中身が抜き取られてしまうのではとか言われていました。なんかそんな話題を見ていたので自分もちょっと心配になっちゃいました。
もう一つの心配ごとが、このパーツ類。大小いろいろなパーツが付属しているのですが、近年のプラ削減の流れで、なんと紙にくるまれた状態で封入されています。しかもわら半紙のような穴が開きやすい薄めのもの(実際穴開いてますw)。まあ実際にこれで流通してるんですからほとんどの場合は問題無いんでしょうが、確認するまではドキドキしますよね。
ゴールドバグ
人によって違うでしょうが、やはりこのセットの一番のお目当てはこのスロットルボットの一員、ゴールドバグでしょうか。これまで何度か拾われはしたもののなんちゃってリメイクばかりで、ガッツリリメイクとしては初。しかもちゃんとしたVWビートルだしなんといってもG1劇中キャラですから、メンバー補完には必須アイテムと言えます。バンブルビーとしてもなかなかの完成度を誇るWFC版バンブルビーをベースに頭部リデコとカラー変更。ご覧の通り、脳内イメージ通りのスタイルではないでしょうか。
バストアップ。かなり完璧に近い頭部ではないでしょうか。ゴーグルの面積が広めで、マスクフェイスなのに愛嬌があってキャラにピッタリ。ボディは黄土色の成形色にビークルのガワにくる部分はキャンディ塗装が施されています。多分「金プラ(※)」ではないのでご安心くださいw。
※金色系を表現するために使われる成形色。おそらく光らせるための混ぜ物が悪さをして、とても割れやすいのです。
可動の検証。もとのバンブルビー型が優秀なので、小さ目でコロコロしてるのによく動きます。こういうコミカルな動きが似合いますね。
わっせ!わっせ!ちなみにゴールドバグはG1アニメ(日本では「2010」)終盤で瀕死状態に陥ったバンブルビーが、クィンテッサの技術で蘇った新たな姿。つまりバンブルビーその人です。同一人物がいわゆるパワーアップをして新たな姿になるのはこのころのTFでは非常に珍しく、他にロディマスとガルバトロンくらいではないでしょうか。
ちょっと休憩中…。
こちらイツモノバズーカw。この型を使用したTFはかなり増えてきましたが、頑なにこのバズーカしか付属しません。5つのパーツに分割できる妙に豪華な武器です。
賛否が割れるところですが、ビークル後部は変形時に必ず取り外さなければなりません。ロボット時は背中にマウントしておけば全く違和感無しなのですが、このようにシールドとして使うこともできます。
ビークルモード。ライセンス付きの完璧なVWビートル。劇中では寸詰まりのチョロQスタイルなので実は忠実ではないのですが、これはこれで最高。全体的なキャンディ塗装で金のビートルを再現しています。
こちらもこの型おなじみのギミックで、分割したバズーカをいろいろと取り付けることで、アニメ劇中で水上を走っていたジェットスキーモードを再現。
これは公式の遊び方。バズーカを取り付けてちょっと物騒なバトルカーに。
もとになったバンブルビーと比較。やっぱりビートルは黄色ですよね。成形色とインシグニアの場所が違うのがわかるかと思います。ちなみにビートルのライセンスはかなり高額なのではないかと言われており、この型ででちゃんとビートルに変形するのはこの2体のみです。
ロボットモードでも比較。バンブルビーの顔も良かったですが、今回のゴールドバグはさらに良い感じ。あとちゃんとインシグニアが胸に来るのがGood。バンブルビーではここが数少ない不満点だったんですよね。
やったネー!!というわけでゴールドバグの紹介でした。待ったかいがあってほぼ完璧なゴールドバグ。これにオマケが3体付いてくると思えばお得…に思えてくるかもしれませんw。
ランサック
2体目はランサック。こちらが本命という方も多いでしょうか。初代トランスフォーマー展開の2年目、人気に火が付いて売れ行き絶好調なのに味をしめたハズブロが「なんでもいいからTFになりそうなもの持ってこい!!」状態となり、白羽の矢が立ったひとつがタカクトイスの玩具オリジナルロボ「機甲虫隊ビートラス」。もともと正義のロボットだった4体の昆虫ロボが、ディセプティコンの「デラックスインセクティコン」としてTFに編入され、そのうちの1体がこのバッタ型ロボ・ランサックでした。とはいえTFでも玩具がリリースされたのみで(日本では未発売)アニメには登場せず、メディアの露出も少な目ということでその後拾われる機会はほとんどなく、今回は待望のリメイクとなったわけです。
このランサック、今回は同じバッタ型であるインセクティコンのキックバック(レガシー版)のリデコで商品化されました。まあキャラの著名度からいけば順当だし、ファンも大方それを望んでいたでしょう。なおキックバックとの差異はカラーリングと頭部パーツ。そしてその頭部パーツはなんと元のキックバックと同じものと、新しいランサック用の2種類が付属します。好きな方を選んでねということなんでしょうが、こういう仕様は非常に珍しいですね。ちなみに今回は当然ランサック用を選びます。
この型、実はキックバックがまだ手元に無いので初めて触ります。先にキックバックを触りたかった…(TFで日米商品を追いかけているとよくある現象w)。そして、ぱっと見動かしずらそうな箱ロボ体形なんですが、予想外にグリグリ動きます。
ヒーロー着地!!
やばい…予想外に楽しいぞこの型。もともと正義のロボとしてデザインされただけあって、そのゴーグル顔はモブっぽいですがカッコいい!
専用の武器としてライフルが付属。
背中に羽を背負ったスタイルのため、戦場をピョンピョン飛び回って戦うイメージ。ちなみに性格は単純な戦闘好きで、任務のためなら何も気にせず破壊しまくるというとんでもないヤツ。
これは…何でしょう?羽のようなカッターのような謎武器。元のキックバックではクリアパーツのエネルゴンウェポンですが、不透明に塗装されてさらに謎の物体にw。
なんか適当に二刀流バトルスタイル。黄色×黒ほぼハーフのカラーリングって独特でいいわ…。
いじっていると、なんか後頭部がこういう顔に見えてくるんですよね。というわけで、新クリーチャーできた。
バッタモード。よく見るとすぐわかると思うのですが、ほぼ寝そべっただけで、正直変形はあまり楽しくありません。特に両足がくっついたりせずそのままなのがいまいち。せめて足が縮まったりすれば良かったですが、元のキックバックがそうですから仕方がない。
バッタモードでも武器類を主におなかにとりつけることができます。
というわけで2体目のランサックでした。全体にシンプルな構成の分、可動箇所にパーツを割くことができたという感じ。顔もスタイルもかっこよくて、何気に今回のセットで一番触ってて楽しいヤツかもしれません。
スカイワスプ
3体目はスカイワスプ。…スカイワスプ?なんだダジャレか?元ネタはボットコンで発売されたワスピネーター(スリリング30版)リカラーの「パラサイト」。さらにその元ネタはトランスメタルスワスピネーターの未発売リカラーだったりするんですが…。今回はキングダム版ワスピネーターのリカラーで、カラーリングがシーカーのスカイワープに似ているからあらためて「スカイワスプ」になったんでしょうねきっと。いい名前です。
ランサックと同じように頭部が2種類付属。ワスピネーターヘッドと、リカラーのバズソーに使われた頭部です。特にワスピネーターヘッドの方は劇中の雰囲気をバッチリ再現。オリジナル玩具では2種類の頭部をくるっと入れ替えるギミックがついていて、それにちなんでのこれらの頭部なのですが、この色だとワスピネーターヘッドの方が似合うかなぁ、ということでそちらでいきたいと思います。
キングダムワスピネーターは未購入なのでこの型は初めて触りますが、最新なだけあって可動は良好。ただ、太め成形の虫の足が若干干渉します。
飛べるキャラなので、空中戦を意識して。先述の「虫の足」ですが、たしかにこれまでのトイと比べて太いのですがこれはこれでケレン味があって良いですね。
ワスピネーターといえば伝統のおしり銃。ハチの針がついている部分を取り外して銃にできます。チーターのガットガンオミットがなかなかショッキングでしたがこちらは無事付属。ただし1パーツ構成で特にギミック無しなのが少し残念です。
羽や目がせっかくクリアパーツなので、後ろから光を当ててみます。
ビーストモード。キングダムのビースト戦士の特徴に、ビーストモードのリアル動物化があります。この型も全体のバランスや複眼の形状などがアニメ劇中ではなく本物のハチに寄せてあります。
なお変形は少しカッチリしない部分があり、ロボット時の足の収まりがいまいち。近年のデラックスクラスのビースト戦士は、まだまだノウハウが足りないまたはコストがキツイという印象を受けます。
リアル昆虫寄りなだけあって、アップにするとちょっと気持ち悪いw。虫の口は開閉できます。
なお、このスカイワスプはG1スカイワープと同様テレポーテーション能力を備えています。
スリリング30期のワスピネーターと。先んじてリメイクされた彼ですが、前回の時点でかなり完成度が高く、全体的に前の方が良いような気がします。
ヘケヘケスカイワープと共同戦線!スカイワスプとの関係は何でしょうね。メガトロンみたいなリスペクトで名乗っているのか、それとも転生とかでしょうか?
空中戦でも共闘!テレポーテーションしまくってめんどくさそうな相手ですね。
以上スカイワスプでした。黒リカラーがかっこ悪くなるはずもなく、赤クリアも相まってなかなか凶悪なイメージでいい感じ。ワスピネーターの新しいカラバリとして定着していくといいですね。
プレダコン・スコルポノック
さあラストはプレダコン・スコルポノック。こちらは通常バージョンのスコルポノック(和名スコルポス)と名前も同じなのですが、キャラクター的にどのような位置付けでしょうか?メタ的には旧スコルポノックの玩具版カラーで、当時品に思い入れのある方ならこっちの色の方が馴染み深いかもしれません。
コイツも頭部選択制。旧玩具のノーマル頭部とビーストマスクを再現した頭部がついています。なお今回は通常カラーと差別化のためにビーストマスクを選んでいます。
寸詰りな胴体や変形方法などコストの厳しさを感じる型ですが、両手のハサミの中の武器は再現されています。
片方はミサイル。特にギミックはありませんが5ミリピンではめ込まれているので、とりはずすことができます。
ん?なぜかこのミサイル、マクシマル(サイバトロン)のマークがついてるけど間違ってる?
…調べてみたら、アニメの作画ミスの再現みたいですね。CGアニメにも作画ミスがあるんだな…。簡単に直せそうなもんだけど、本気で気付いてなかったんですかね。
もう片方はアニメでもおなじみのギミック、サイバービー。手から飛ばして偵察などに使っていました。旧玩具ではこれがスプリングで飛び出したのですが、壊れやすいことで有名。ちなみに今回のは5ミリでささっているだけの1パーツ構成なのでその懸念はありません。ギミックが無い分はイマジネーションで遊びましょうw。
ビーストモード。ほぼ黒1色に統一され、ヌラリした質感も強調されて通常カラーよりリアルサソリに見えます。
なお上から見る分には悪くないのですが、変形工程はいまいちカッチリせず。ワスピネーター型もそうでしたがデラックスのビーストはコストが見合ってない感じです。
通常カラー版と。全体的な印象の差異はなく、4パックだからこそ出せたカラバリですかね。Netflixアニメではワラワラたくさん出てきたので、それだと思えば…。
というわけでスコルポノックはさらっと完了。オマケ枠かもしれませんが旧玩具オマージュのビーストマスク遊びができるので懐かしい方にはいいんじゃないでしょうか。なお全体の出来はABCのBかな?
まとめ
4体勢ぞろい。同じデラックスクラスでこれだけ背丈に差があるんですね…。まあ背が低いほど密度がみっちりしてる感じは確かにありますが。
以下ゆる4コマ始まりまーす。
「君の名は」
THE END
あー4体分の記事は長かったw。というわけでクリーチャーズコライド4パックの紹介でした。コレクションにはどうしても必須なキャラが混じっているため行かざるを得ないアイテムなのですが、なかなか日本では入手しにくいのがネック。去年の4パックも苦労しましたがどうにかなんないですかねー。とはいえどれも粒揃いの良セットなことには変わりませんので、みなさんも意を決してw、頑張って探してみてください。国内ショップを探すか、ebayで好きなキャラだけ買うのもアリかと思いますよ。
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