トランスフォーマースタジオシリーズ SS-93ガルバトロン & AOE AD-22ガルバトロン レビュー

スタジオシリーズ
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 さて今回紹介するのはスタジオシリーズからの新作、ガルバトロンです。実写映画4作目「ロストエイジ(英名:Age of Extinction)に登場した人造TFで、実際はメガトロンのなれの果ての姿。これまでのスタジオシリーズでは軽く触れられていただけのロストエイジですが、いよいよ本格的に商品化が始まるんでしょうか。ところでそんなガルバトロンといえば、その設定からして商品化が非常に難しいキャラです。粒子化変形という映像のウソを再現するため当時品も裏をかいたような驚きの変形でしたが、今回はどんなもんでしょうか。せっかくなので当時品も一緒にレビューしたいと思います。

TRANSFORMERS STUDIO SERIES – HASBRO
 ハズブロのトランスフォーマー実写映画のトイライン。2018年から展開。映画『バンブルビー』公開に合わせてこれまでのラインを仕切り直しし、歴代のキャラクターをより劇中に近い形・スケール感の新規設計でリリースしていく形となった。主に映画1作目から3作目(『ダークサイドムーン』)、および『バンブルビー』の登場キャラクターからチョイスされている。

TRANSFORMERS AGE OF EXTINCTION – HASBRO
 ハズブロのトランスフォーマー実写映画4作目のトイシリーズ。メインラインは「ジェネレーションズ」の特別ラインとして、オーソドックスな変形フィギュアをリリース。加えてこれまでのトランスフォーマーの複雑化への反動から、簡易変形ラインである「ロボッツインディスガイズ」シリーズにも力を入れ多数の商品を展開した。

・販売2022年/2014年
・英名TRANSFORMERS STUDIO SERIES / AGE OF EXTINCTION
GALVATRON
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スタジオシリーズ SS-93 ガルバトロン

【パッケージ】なるべくプラの使用を少なくするため、窓を廃したブラインドボックス仕様。図らずも大人向けの高級フィギュア感が出て嫌いじゃないです。ところで使用されているイラストはロストエイジ公開時によく使用されたおなじみのイラストですね。なんか嬉しい。

【フロント&リア(ロボ)】は、箱w!!ロストエイジのガルバトロンというキャラは、トラックキャブからほぼ人間に近いヒューマノイド体形のロボに変形する上に、デザイン上ほとんどロボにビークルの意匠が無いという商品化には非常に難しい題材です。当時品はそれを禁断の技(後述)でなんとか解決したのですが、今回は正攻法で挑んだために若干のしわ寄せが来ております。ひとつひとつのパーツは良い感じなのですが、全体のバランスに苦心の跡が見られますね。あと平べったくなってしまったボディは、変形のことを考えるとやっぱりこれが限界だろうなぁ。

【アップ】顔の情報量すげー。塗装も細かく塗り分けられており、劇中の印象そのまんまです。ここは旧作からの明確な進歩。また全体的にギラギラのシルバーで塗装されていて、高級感があるのが良いところ。

 実写ガルバトロンといえば謎の穴。実際にちゃんと開いていて、中は空洞です。ちなみに背中にも穴の意匠がありますが、貫通はしておりません。ところでボディのモールドも半端じゃないですねコレ…。

【可動】ヒーロー着地。ヒューマノイド体形なのでよく動きます。変形の都合上、ヒジが2重関節になっているのもポイント。また、全体的にパーツ合わせがしっかりしており、いじっていてパカパカはずれたりすることが無いので、ストレス無く遊べます。

【付属品】武器は2つ付属。ひとつ目はこちらの大型カノン砲。手が変形したタイプの武器ですね。G1ガルバトロンといえば腕についたでっかいレーザーキャノンですから、これはキャラ的にマストな武器でしょう。…言うほど「大型」でも無いんですが…。

 変形の都合もあるんですが、腕が全体的に貧相なんですよ。でも先述したとおり幸い可動はなかなか優秀なので、うまくポージングすることで結構カッコよくなります。ひとつひとつのパーツが良いからでしょうね。

 もうひとつの武器は6連装ミサイルランチャー。これ、説明書に取り付け指示が無いのですが、いろいろ試したところここに付けることができました。これでいいのかな?

 ちなみに説明書では「ボディの中にしまってね」ということは書かれてあります。なんか金庫みたいで面白いんですけど…。

 フル装備で襲い来るガルバトロン!!

【ビークルモード】フレイトライナー社のトラック・アーゴシーに変形。パッケージを見るとライセンスもとっているようです。ご覧のとおり、キャブ前方はライセンス有なだけあってすごくリアルでカッコいいんですが、後方にかなりのしわ寄せが来ております。まあガルバトロンなら仕方ないかw。なお変形はボディの各所にちりばめられて隠されたガワパーツを展開し合わせていくのですが、キャブの中身がギチギチでガワを綺麗なツライチにするのが難しめ。

 説明書に指示は無いのですが、ロケットランチャーは側面に取り付けることができます。劇中でも(反対側ですが)ここから出していましたね。

 ビークル内に収納することも可能。わかりずらいかもですがロケットランチャーはキャブの中(写真上方)、カノン砲はキャブ後方(写真下方)に収納されております。

【変形】先に少し触れましたが、ロボット時に消えるビークル意匠をあちこちに隠していくため、変形手順は多め。主にボディと脚部に分けていくことになります。難易度はビークル→ロボはそれほどでもないのですが、ロボ→ビークルがキャブの中に畳んでいくのにコツがいるかも。パーツがギチギチになっていくのでうまく畳んでいかないとパーツが合わせられなくなってしまいます。

 これは雰囲気でトレーラーを乗っけてるだけ。やだ…カッコいい…。

  ガルバトロンが追ってきたぞー!!

オプティマスVSガルバトロン!例の「穴」で剣をスカされるオプティマス。

 ガコオッ!!ガルバトロンの記事なのでオプティマスさんには負けていただきました。実際はロックダウンが来てやられちゃいます。

「イジェ~クト!」
ピッタリ入りました。この空洞が気になって仕方がないんですよ…。

「チン」「わぁ♪」

 KSI軍団、出動!!実写のみ登場の連中なので、他のユニバースでも拾ってほしいです。特にスティンガー。

 ロボットでも。ボスは残念ながら持っておりません。セントリー君は人工AIなんだけどお調子者のドロイドみたいなヤツというイメージで。

 というわけでSS-93ガルバトロンでした。当時品もなかなか思い切った商品でしたが、今回も良いところと妥協したところが混在した評価が割れそうなアイテムとなっております。あのガルバトロンだしどこかにしわ寄せが来るのは仕方がないんですよね。僕は動かしやすさと角度によって映えるパーツ単位のカッコよさが気に入りました。SSでもTF4~5キャラがどんどん採用されていくように、盛り上げていきましょう!

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AOE AD-22 ガルバトロン

【フロント&リア】日本でのAOE(ロストエイジ)展開では、本格派向けの「ムービーアドバンスドシリーズ」と簡易版「ロストエイジシリーズ」の2ラインでリリースされました。この頃は日本独自仕様が元気だった頃で、塗装追加やオリジナルアイテムなんかも盛んでしたね。
 そしてこのガルバトロンですが、見て下さいこの姿。前面はあのヒューマノイド体形の姿をうまく再現できていると思ったら、ビークルのガワが全て背面に畳まれているという荒業。タカラトミーさん頑張りましたね。いろいろ頭を悩ませたんだろうなぁと勝手に想像してしまいます。

【アップ】当時品はもちろん映画のCGモデリングデータ無しで作られているでしょうけど、なかなかいい造形してますね。そしてボディも含め塗装が細かくて嬉しい!これは当時日本版の大きなアドバンテージでした。ちなみに海外版はこちら(TFWikiリンク)。

 「例の穴」はこんな感じ。ちゃんと穴が開いています。背中に貫通はしておりません。発表当時はこの穴で何するんだろう…ビームかな…吸い込むのかな…といろいろ考えたものですが、結局は鉛筆削りでしたw。

【可動】ヒーロー着地…ありゃ?なんとヒザ関節が足の上から4分の1くらいのところにあって、脚部可動がすごく苦手です。腰ロールも無いのでこういうポーズはすごく苦しい…。ヒジが2重関節で深く曲がるのと、頭部が上を向くことができるという良ポイントもあるんですが。

【付属品】大型カノン砲が付属。手に持たせることができ、かろうじて手持ち銃っぽい形状ですが、手が変形しているようにも見えます。この頃はまだ劇中再現重視で謎のプラパーツになってしまうより、単体の武器として成立していることが当たり前でしたね。他のキャラに持たせたりするときにはこっちの方がいいと思います。

 見ればわかると思いますが、スプリングによるミサイル発射ギミックが付いています。今はほとんど見られなくなりました。これもかなり末期のスプリングミサイルではないでしょうか。

 スタンドに手伝ってもらって、がんばってバトルポーズ。

 あまりにもまんまガワを背負いすぎているため、背負ったままほぼキャブが完成するという有名な現象。散々ネタにされました。

 落日のAOEディセプティコンを、文字通りしょって立つことができます。

【ビークルモード】フレイトライナー・アゴーシーに変形。前述のとおり折りたたまれたガワをそのまま背負っているだけのため、キャブはかなり美しい形状に仕上がっております。SSではしわ寄せが来ていた背面もスッキリまとまっています(エイリアンっぽさは露出してしまっていますが…)。それにしても、グリルが飛び出ていないアメリカントラックもカッコいいですねぇ。

 車体上部に武器を接続可能。リアルトラックからニョキっと生えてきた感があって悪くない。

【変形】変形は単純そのもの。背中に折りたたまれたキャブを広げて、その中に腕を収納すればほぼ完成です。これに関しては賛否を論ずるだけ無意味でしょう。本編はツブツブ粒子変形だもん。

 接続軸は無いのですが、雰囲気でトレーラー牽引。SSもそうでしたけどやっぱりカッコいいよ…。

 オプティマスVSガルバトロン再び…!オプティマスは騎士王のネメシスだけど気にしないでくださいませ。

グワッシャーン!!2回戦はガルバトロンには負けていただきました。

 というわけでAD-22ガルバトロンでした。面白変形のことばかり記憶に残っていて、可動面でちょっとクセがあることを忘れておりました。とは言え日本独自仕様の豪華塗装でSS以前は唯一のガルバトロン(簡易変形はありましたが)でしたから、思い入れのあるアイテムですね。今からですとオークション等で探すことになると思います。繰り返しますが海外版と日本版は仕様が異なりますので注意してください。

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まとめ&おまけ

 ロボモードで比較。当時品の方が大きくなるのはこの業界では当然として、SS版も意外と大きさ頑張ってますね。またひとつひとつのパーツの情報量はSS版が上回っていますが、全体的なプロポーションは当時品でしょうか。シルバー塗装ギラギラはSS版の方が高級感あるし…。はっきり言って甲乙つけがたい2者です。

 ビークルでも比較。正面は微妙にスタイリングが異なりますが、どちらもいい感じ。全面的にガワ変形なのでキャブ部分に破綻はありません。ただ背面には大きく違いが出ており、当時品の方がロボ成分を隠しきれていないとはいえなんとか平らにまとまっています。この辺はどこまで許容できるか人によるでしょうね。ただひとつだけはっきり言えることがあって、フレイトライナーはカッコいいw。

以下4コマ劇場始まりまーす。

「箱男」

THE END

 以上SS版ガルバトロンとAOE版ガルバトロンの紹介でした。ガルバトロンという難題を解決するために、当時も今回もいろいろと苦心した跡が見られたわけですが、数多のキャラがいるTFですからこういうアイテムもまた味があって愛すべき存在ですよね。またいつか新たなアプローチでの商品化を想像するのも楽しみです。というわけで皆様のご感想もお待ちしております。

みんなのアメトイレビュー

  1. レノン より:

    いつも丁寧なレビュー、お疲れ様です!
    ガルバトロン、良いですね〜!
    僕は近所の玩具店に入荷するのをワクワクしながら待っている状態です…!
    ロストエイジ公開時の玩具も持っているので、比べながら遊ぶのが待ち遠しいです!

    • Aoi-Ame Aoi-Ame より:

      ご感想ありがとうございます!これからなんですねー。レビューのとおりちょっとクセはありますが、そこがまたいい味を出している不思議なアイテムで、おススメですよー。